少し巻き戻して…。
ICUにいた時、私の状態が少し落ち着いていた頃に、救命の先生が会いに来てくれた。
私の最後になったかもしれない”声”を拾ってくれた救命の先生。
たぶんICUにいる間に何度か様子を診に来てくれていたと思うけど、私が意識を持って会ったことを覚えているのは1回のみ。
その時の会話は今でも覚えている。救命救急の先生が言った…
「あと10分だったよ…」
あと10分だった。あと10分遅かったら…私は…。
先生のその言葉は、怖いと言うより、「納得」だった。
むしろ、あの状況でよく助かったと自分でも思っている。
病院に運ばれた時の私は、痛みはもう無かった。肺も損傷していたらしく、呼吸が苦しかったのを覚えている。
もうだめだ…、と思っていた。
でも…
私の’10分’を引き伸ばしてくれた。
私の10分は”今”に繋がった。
だから、これからも、不自由な足でも人生を歩く。