私は自転車に乗るのが好きだった。
自転車で出掛けるのが大好きだった。
どこへ行っても乗れるように、車に積めるように、折り畳み式電動ノーパンクタイヤの自転車を持っている。
もちろんこの身体になる前に購入したものだ。値段は約13万。私の宝物。
宝物だった。
この身体になったことで、この自転車はおろか、自転車自体に乗れなくなった。
膝の可動域が自転車に乗る可動域にまったく足りていないことで、ペダルをこぐことができなくなった。
今、’闘病記’でリハビリ病院のことを書いているが、療法士の先生に「回復してやりたいこと」を聞かれた時に、真っ先に「自転車に乗りたい」と答えた。
療法士の先生たちは、私の希望に応えるために一生懸命リハビリを施してくれた。
リハビリの模様は追い追い闘病記で書いていくけれど、結論から言うと…
膝の可動域は、自転車に乗れる域には行かなかった。
もちろん、今も自力でリハビリしている。が…。
もちろん、目標は失ってはいない。
諦めていない。
いつか乗りたいと、大切に保管している。
先日、自転車の空気を入れたらすぐにペチャンコになるので、自転車屋さんに持っていったら、タイヤがバーストしていると言われた。
乗らなくても時々空気をちゃんと入れてください、とのことだった。
なるほど…。
錆びないように…、と言う点は気をつけていたけど、タイヤの空気は考えてなかった。
早く乗らなきゃ。
早く乗れるようにならなきゃ。
諦めていない。
けど…、膝の可動域だけは…、ハードルが高い。
歩いているのだって奇跡に近い回復なんだ
自転車に乗りたいと言うのは、高望みし過ぎなのか…。
最近、また特に暖かくなってきた。
自転車に
乗りたい。