「ひきこもり家族」染井為人
つい数日前に発売されたばかりの新刊。
私は読書アプリを使って自分が読んだ本やこれから読みたい本を管理している
このアプリは便利なもので、今まで読んできた本をもとに私へのお薦め本を紹介してくれる
そんな私へのお薦め本として現れたのが、今月新刊の「ひきこもり家族」
どういう理由でお薦めされたのかはわからないが、題名が気になったので早速本屋さんで探して買い求めた
内容は非現実的で、非日常的だったけど
絶対無いこと、とは思えなかった
そもそも、’ひきこもり’は誰にでもあり得ることだと思う
きっかけはそれぞれだと思うけど、大半の理由は…人との関わりの拒絶だと思う
人と関わることで傷つきたくない、傷つけたくない、だから家の中で誰とも関わらないのが安心・安全
かくいう私も、事故後’歩けない’と言う理由とともに家からほぼ出ない日々が続いた
一見理由は正当のように感じるが、私も’ひきこもり’に変わりなかった
ブログを読んでいると、さも私は前向きに、ポジティブに立ち直ったかのように写ると思うけど
その内心は、こんな身体で外に出るのが怖かった
事故で傷ついた身体、心を、外に出ることでさらに傷を深くするのが怖かった
このまま家の中にいれば、傷つくことも無いし、新たなストレスに出会うことも無い
家の中が一番の安全圏
本を読んでいれば、現実的であろうが非現実的であろうが、物語の中で生きていける
生きている媒介が、私の場合は本だったけど
これがゲームの世界だったりすることが一般的には多いことも納得はできる
そう
ひきこもりのきっかけなんて誰にでもあり、実際にひきこもってしまうかどうかも、誰しも紙一重
自分が傷つきたくないから、自分防衛をすることの手段は人それぞれ
でも、困ってしまう
本人はそれで良くても、それでは困る人が必ずいる
生活費の問題、日常家事の問題
人間は働かなくては生きてはいけない
動物だって狩りをして獲物を捕まえ、それを食して生きているんだ
親がいつまでも餌を持ってきてくれるわけでは無い
人間だって同じ
誰だって働きたくなんて無い、働かずに生きていけるならどんなに良いだろう
そんな淡い思いは誰もが持っていること
社会や他人と関わらなくて良いなら、誰もがそうしたいだろう
答えなんて誰も持ち合わせていない
正解も不正解もわからない
何が日常で、何が非日常なのか、その線引きを誰がするのか
わからない
自分のことだけ考えるなら、ひきこもっているのがきっと正解
自分のことだけ、自分だけを大事にするなら
家の中だけにいた方がきっと正解なんだ
大切な人、大事にしたい人、自分を大切にしてくれる人、自分を大事にしてくれる人
必ずいるはず
なんだけどな…