先生

闘病記

春は出会いと別れの季節。

先日、私の主治医のS先生が…転勤していった。

300㎞以上離れた街の大学病院。

1月くらいから分かっていたことだけど、最後の受診の時は、悲しかった…。

入院中は、毎朝様子を診にきてくれていた。

それが土日でも…。先生はいつ休んでいるんだろう…、と思うくらい、毎朝私の様子を診にきてくれていた。

いつ休んでいるかわからない先生なのに、いつも元気良く私の病室のカーテンを開けて、私の名前を呼んでくれた。

「(🐻)さーん!、どう?」

時間は決まって朝7時頃。入院中は眠剤を大量に飲んでいたので、先生が来ることが私の目覚まし時計になっていた。

何度も繰り返しやった手術。手術台に乗る私に

「がんばろー!」

その日だけでも、何人もの患者さんを手術したはずなのに、元気な声で私を励ましてくれた。

先生…

私はまだ薬を飲んでますよ。私を診るところはまだありますよ。

またもし歩けなくなったら、また診てくれると思って安心していましたよ。

先生…

足を、私の足を、頑張って残してくれて、ありがとう。

残した足を、動くようにしてくれて、ありがとう。

先生が「歩けるよ!」って言ったから、私は歩けるようになることを信じていましたよ。

先生…

先生は若いけど、無理して身体を壊さないようにしてくださいね。

いつか、先生とまた会える日を楽しみにしています。

だから、どうか、元気でいてくださいね。

先生

ほんとうに、本当に、たくさん、沢山

ありがとう。