転んだ。
下肢障碍者になってから、初めて、転んだ。
尻もちくらいは多少あるが、初めて、青ざめるような転び方をした。
私の住んでいるアパートは古いため、配水管の関係で家の中に10cmくらいの段差がある。
これだけ明らかな段差だと、普段から注意度はMAXなので転んだことは無かった。
でも、それが慢心となったのか…、思いっきり前方に転んだ。
つまずいた瞬間…
ヤバイ!転ぶ!
一瞬のことなのに、恐怖に青あざめている自分がいた。
また骨が折れるかもしれない…
どうやったのかわからなかったが、私は瞬発的に、カバン類が沢山置いてある方向に身体を投げ出した。
沢山置いてあったエコバック類がクッションの役割になり、私は幸い手首を少し痛めた程度で済んだ。
どう受け身を取ったのかわからないが、私はお尻からダイブしていた。
衝撃音がスゴかったのか、私の悲鳴?が大きかったのか、家にたまたま居た次男が跳んできた。
私はしばらくそのまま動けなかった。
家の中で良かった、と言う安堵感と
これが外だったら…と言う恐怖感で
しばらく放心してしまった。
とりあえず立ち上がろうと試みたが、次男が支えてはくれたが上手く立ち上がれなかった。
そこで、お尻でズリバリしてドア枠まで移動して、ドア枠に掴まって立ち上がった。
そう、こういうことだ。
家の中だったから立ち上がれるけれど、外だったら、横断歩道の途中とかだったら…
立ち上がれずに立ち往生して、そのうち信号が変わってしまい…、最悪…車に引かれてしまう…
家の中で、良かった。
新たな骨を折らなくて良かった。
怖かった。
普段から気を付けている。それでも、油断をする瞬間はある。
この上、手まで大ケガしたら…
想像しただけで怖い。
幸い、受け身を取るだけの瞬発力は残っていた。
自分のことは自分で守らなければ…