「生きたいです…、歩きたいです…」
目が覚めたら両足が無いかもしれない…、それどころか目が覚めないかもしれない。死を覚悟するとはこういうことか…。あの日、思ったより冷静だった私は、救命救急の先生にそう言った。
意識を取り戻した時には事故から4日経っていた。その間、家族には会ってたらしいけど私は知らない。4日経っていたことに、浦島太郎にでもなった気分でただただビックリしていた。真っ先に看護師さんに聞いたこと、それは、
「私は本当に生きていますか?」
「私の足はありますか?」
ICUで目が覚めた私は、命も足も、何とか繋がっていた。でも全身が全く動かなかった。手は大丈夫なはずなのに、首を動かすことすらできなかった。
そこからの闘病は地獄だった…。